蒲鉾作りの要
出野水産 企画・広報の出野恵梨です。
蒲鉾や竹輪の原材料となる魚。
この魚をペースト状の身にして、蒲鉾や竹輪、揚げ半へ成形していきます。
魚という生ものが相手の仕事では、素材に触れなければわからないことばかりです。
毎日の原料の違い、触ってみた手の感触、匂い、光沢、艶。
五感全てを使いながらの作業です。
対話をするように確かめながら、最高の出来を求めてひと時を気を抜きません。
この身をつくる作業は、最も経験の深い職人の担当する工程です。
まだ日の登らない早朝から、大きくて冷たいすり身を
サイレントカッターで砕くところからスタートです。
この段階でまず塩だけで練っていきます。
その身を石臼へ移していくのですが、まぁ~~~~これが冷たいのなんの!
真冬などは、手の感覚が一瞬にしてなくなるほどです。
熟練の職人は、だんだん手の皮が厚くなっていき、平気になっていくそうです。
この冷たい砕き終わった重さ25㎏もの身を石臼に入れていきます。
石臼を回しながら、腰をどっしりと据え、
その日の気温や湿度、魚種の違いを見極め、身の具合を調整します。
ここでしっかりと、かつしなやかな身をつくる、肝心要の工程です。